鎌倉って山々だけでなく、住宅街にも緑が広がっているイメージありますよね。風致地区で自宅にも木を植えなくてはならない、という事を聞いたことがある方も多いかと思います。どうして鎌倉がここまで緑化の保護に力を入れている町かと言うと、ある事件がきっかけなのです。
”ナショナルトラスト運動” って聞いたことはありますか。
「自然保護活動」とも訳され、今となっては当たり前の活動ですが、実は日本では1964年、鎌倉の作家 大佛次郎が鎌倉で始めたのがその最初とされています。開発業者による宅地開発をされようとしていた雪ノ下の御谷の森を、反対した市民が結束して守った事件(御谷騒動)をきっかけに、全国で歴史的風土を保全する「古都保存法」の制定が進みました。鎌倉は景観法や、古都保存法に加え、風致条例など鎌倉市独自の条例でその歴史的景観や、緑地の減少を規制しており、それが自然多い鎌倉の環境を守っているのです。その為、他の市町村に比べ、家を建てるにしても大きさや高さ等に様々な制限があったり、敷地を一定以上緑化しなくてはいけないなど、住民も景観保全に意識する必要があるのです。
御谷騒動のあった雪ノ下はこの辺り
鎌倉市都市計画課が作成したイメージ図
今回、私が検討している西御門の土地はもちろん、風致地区に入っています。ある規模以上の分譲地の造成には分譲中に敷地を緑化する必要があるのですが、売主業者の方では個人の方の分譲については緑化の必要が無いとのこと??後々この件でちょっと手間になる事になるのですが、それはまた記載しますね。
それにしても鎌倉が日本の自然保護活動の発祥の地というのは驚きですね。
住民の方に自然への意識が高い方が多い事を考えると、そういう素地のある地域なのですね。